昨日(4/28)Certified Kubernetes Administrator (CKA) 試験に合格(1回目[4/14]:不合格、2回目[4/26]:合格)しました。合格するまでの勉強方法などのメモです。誰かの何かの役に立てば幸いです。
■ Kubernetes認定資格について
CKAは、Linux Foundationが認定するKubernetesに関するスキルを証明するための、コマンドラインを使ったハンズオン形式の資格試験です。詳細はこちら(↓)です。
Kubernetesは、Googleの社内技術を元にオープンソース化されたコンテナオーケストレーションのデファクトスタンダードとも言うべきものです。ググればいくらでも情報が見つかるのでここでの説明は割愛します。
Linux Foundationが認定するKubernetesの認定資格は、次の2種類(CKA/CKAD)があります。 日本語(の試験官)で試験を受けたい場合はJPが付いているものを選択します。
略称 | 正式名 | 概要 |
CKA CKA-JP |
Certified Kubernetes Administrator (CKA) 試験 | Kubernetes管理者の責任を果たすためのスキル、知識、およびコンピテンシーを持っていることを保証するもの |
CKAD CKAD-JP |
Certified Kubernetes Application Developer (CKAD)試験 | Kubernetesのクラウドネイティブ アプリケーションを設計、構築、構成、および公開する能力を証明するもの |
今回は「CKA-JP」で試験を申し込んで受験しました。受験費用は何れも$300です。この費用に1回分の再受験が含まれているので心理的にもお財布的にも嬉しいですね。時々割引キャンペーンで受験費用が10〜30%OFFになることがあるので、試験対策を進めながらこまめにチェックするとお得に受験できるかもしれません。
■ 試験対策について
試験対策については、様々なサイトやBlogでいろいろと情報が公開されており、こちらもググればたくさん出てくるので、ここでは取得までに実践した内容を簡単に記載しておきます。
Udemy(※有償:¥24000 → 1380yen)★94%OFF!
去年のクリスマスセール中に激安で購入した英語のオンライン教材です。割引キャンペーン時に購入すれば、コスパ最強の教材です。Udeimyは頻繁に割引セールを実施しているので、キャンペーンを利用して上手に購入してください。ちなみに、このブログ書いている今も割引中でした(笑)
この教材の優れた点は、下記の点です。
- 動画で体系的に学べる(英語苦手ですが図の説明で何とか理解できる)
- 動画で学んだあと、すぐにテストで手を動かして確認できる
- 実践に近い模擬テスト(Mock Exam)が3セット用意されている
実際に手を動かす(kubectlコマンドなどを打つ)テストはUdeimyのコース購入で利用可能になるサイト(kodekloud.com)上でWeb経由で実施できるため、手持ちのPCにk8sクラスタ環境を準備する必要がなく非常に手軽にトレーニングすることができます。試験対策という意味では、もうホントこれだけでいいっていう感じです。特に最後の模擬テスト(Mock Exam)は3~5周くらいやって反射的に手が動くように訓練しました。
このコースは、全17章242セッションあり、かなりボリュームがあります。私の場合、週末の時間&通勤移動時間を活用して学習を進めたのですが、全体で約3ヶ月くらい(2020年1~3月)かかりました。この準備期間を経て、4月に受験&再試験(不合格→合格)という流れでした。受験と再試験の間は2週間ほど空けて、受験の記憶が新鮮なうちに、解けなかった系の問題(トラブルシュート、JsonPath、Ingressなど)を中心に復習を行いました。
参考サイト:
- Kubernetes道場1~25日目:Udemyを見ても理解できない時よく助けられました。
https://cstoku.dev/tags/kubernetes-dojo/
- Kubernetesドキュメント:試験中に閲覧できる公式ドキュメント
特に、ここの中でUdemy模擬試験でも試験本番中も最も利用するのが下記のチートシートのページになります。これは試験対策としてブックマーク必須です。
- Kubectlコマンドの補完(コマンド短縮のためのalias設定は必須:kubectl → k)
- kubectlチートシート - Kubernetes(どんなサンプルがあるか把握しておくこと)
- Expert Certification - Cloud Native Computing Foundation(CKA & CKAD FAQ)
Google翻訳(Chrome 拡張機能)
英語に慣れていない場合は、Google翻訳のChrome拡張をオススメします。Udemyの模擬テスト(kodekloud.com)の問題文や参照サイトの英語ドキュメントを選択状態にするだけで画面遷移することなく翻訳(※長文は画面遷移する必要あり)してくれます。
身分証明書:
受験時に身分証明書の提示が必要です。パスポートの準備をくれぐれもお忘れなく!!
参考書籍:
試験対策として特に書籍は読みませんでした。(※試験対策とは別でDockerやk8sの本は読みましたが、直接の試験対策にはならないと思うので、ここでは割愛します)
■ 試験本番の注意点!
ありがたいことに多くの人が本当によくまとめてくれています。例えばコチラです。
CNCF が提供する Kubernetes の認定資格 CKA を取得した - reboooot․net
同じことを記載してもあまり意味がないので、今回の受験に際して調査した結果、どのサイトにも記載されていなかった(地味に重要な)点を下記に記載しておきます。
試験環境のクリーンデスク:
この資格試験は自宅で受験することができますが、事前のクリーンデスクのチェックがとても厳しかったです。初回受験時に、本受験で使用するノートPCを机上に置いて、外付けキーボードを接続して受験しようとしたところ、本受験で使用するノートPCにも関わらず、机上から撤去しろと言われてしまいました。チャットで試験官に説明しても、聞き入れられませんでした。最終的に机の裏側に小さな棚を持ってきて、その上にノートPC置いたら何とかOKをもらえました。受験で使用するPCを机の上に置くことも許されないとは思いませんでした。そんなやり取りをやっていたせいで、試験開始予定時刻を20分くらい経過してから試験開始になりました。そのせいで試験時間が短くなってしまうのではないかと心配しましたが、遅れて開始した分は、ちゃんと試験終了時刻も延びていましたので、もし同じ目にあっても安心して下さい。再受験時は、クリーンデスクに十分配慮して望んだのでスムーズに試験を開始することができました。
試験中に閲覧可能なページ:
試験ハンドブックやQAでは、試験中は下記のページのみ閲覧可能とされています。
https://kubernetes.io/docs/ ←翻訳ページもOK(例:https://kubernetes.io/ja/docs/)
https://github.com/kubernetes/
説明には、上記およびそのサブドメインの閲覧が許可されているため、下記のページも閲覧してOKです。自信を持ってブックマーク&閲覧してください。
https://discuss.kubernetes.io/
上記ページには、試験問題を解くにあたり、具体的で有益な情報が掲載されていることがあります。ブックマークしてうまく活用しましょう。また、許可ページ以外を閲覧すると失格になる可能性があるため十分注意しましょう。
■ 最後に
2回目の試験中、後半のトラブルシュート系の問題で、クラスタの各ワーカノードへsshして作業することがあるのですが、行ったり来たりsshしているうちに、今どこに居るか分からなくなって、うっかり大元の作業場所で「exit」コマンドを実行してしまい、画面が飛びました。試験官にチャットで助けを求めたところ、再読み込みしろと言われたので、そのとおり実行したら、試験の残り時間だけが減った状態で、それ以外の全てがリセットされているような状態で、試験が再開されました。分からない問題に目印(Flag)が付けられるのですが、それも全てキレイに消えて無くなっていました。そこまでの回答も消えてそうだ、、、完全にやっちまったな、、、と思いつつ試験官に確認したところ、回答は保存されているよと言われました。半信半疑のまま試験を続けましたが、残りの試験中も試験終了後も本当に回答が保存されていたのかが気になって、ずっとソワソワしてました。受験が終了して約31時間くらいで試験結果通知メールが来てなんとか合格してました。回答がちゃんと保存されてたみたいです(笑)。とりあえず受かってて良かった。
いま世界は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で多くの人が外出できず不自由な生活を余儀なくされています。ですが、そんな状況だからこそ自宅でじっくり勉強できますし、この資格試験は自宅で受験することもできます。この機会を自己研鑽への投資に活用してみるのもまた、ひとつの有意義な過ごし方なんじゃないでしょうか。
次は、CKAD(CKAD-JP)試験に挑戦してみたいと思います。