機雷がなんだ! 全速前進!

SEというかプログラマというか、日々のエンジニア生活の中で体験したことなどを中心に書き残しています。

*[本]「ゾンビスクラムサバイバルガイド」: 健全なスクラムへの道

翻訳者の たくぼん さん、 たかS さん、水野 さん から献本いただきました。ありがとうございます。

ゾンビスクラムサバイバルガイド: 健全なスクラムへの道 | 木村 卓央, 高江洲 睦, 水野 正隆, Christiaan Verwijs, Johannes Schartau, Barry Overeem |本 | 通販 | Amazon

本を読んだ感想などを中心に書き留めておこうと思います。

概要

何となくスクラムを始めたがうまくいかない、
型通りにやっているけど何かが違う気がする、
スクラムを取り入れたがメリットを感じない、
etc.

など、既にスクラムに取り組んでいる人や組織で発生(発症?)しがちな形骸化やその他さまざまな問題を、ウォーキング・デッド(いや、もしかしてバタリアン?)のゾンビに例えて、ゾンビウィルスに打ち勝つ対策について事例を交えて解説してくれます。

内容

本の構成は、下記のような章立てになっています。

<構成>
第1章 はじめに
第2章 応急処置キット

第1部 (ゾンビ)スクラム
第3章 ゾンビスクラム入門
第4章 スクラムの目的

第2部 ステークホルダーが求めるものを作る
第5章 症状と原因
第6章 実験

第3部 速く出荷する
第7章 症状と原因
第8章 実験

第4部 継続的に改善する
第9章 症状と原因
第10章 実験

第5部 自己組織化する
第11章 症状と原因
第12章 実験
第13章 回復への道

 

各部のテーマに対して「症状と原因」の章で問題や課題を取り上げ、次章の「実験」で具体的な処方箋について手順も交えて説明するという流れになっているので、テンポよく読めます。これが理解しやすさに繋がっている気がしました。(※但し、理解しやすいから実践しやすい、という訳ではないので注意ください)

翻訳本はモノによって読みにくい文章になっていることもありますが、この本の文章は非常に読みやすくて良かったです。翻訳の表現があまりに不自然だと、どう理解すべきか考え込んで疲れてしまい、読むのが辛くてやめてしまったりしたこともあったので、その点については個人的にポイントが高かったです。

この本の中には、例として様々なゾンビスクラムの症状が出てきます。

「なんか見たことある!」とか「まさに今そうなってる!」など、各読者ごとに様々な思いが浮かんでくるんじゃないかと思います。症状が進行しすぎて既に何も感じなくなってしまったりしていると、最初の小さな一歩を踏み出すのも難しい場合があるかもしれません。そんな時は、本の中でも紹介されている「助けてくれる人を探す(応急処置キット)」を意識して、社内外の協力者をうまく頼って地道に実践していくのがゾンビスクラムで生き残る道なのではないでしょうか。

おわりに

個人的に最小の労力(スキル:★ or ★★)で最高のリターン(効果:★★★★★)が得られるコスパ良い処方箋をパッと知りたいと思ったので、Excelで「ゾンビスクラムと戦うためにチームでできる実験」のチート資料つくってみました。

こんな感じのやつ【↓】

ゾンビスクラムと戦うためにチームでできる実験(のチートシート)

これで楽して成果を得られるぜ!って、、、ん?

よく見てみると確かにスキル要らないのもあるけど、あくまでも著者のコンテキストや目線ですよね。世の中そんなに甘くない、ということですね(デスヨネー、笑)。とは言え、考える上での目安にはなると思いますので、参考までに チートシート を添付しておきます。このシートは、困った時に本のどこを見れば良いかすぐ分かるので、ちょっと便利なインデックスとしても使えるんじゃないかと思います。(※もし内容に問題あればすぐ更新 or 削除します)

 

参考